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『クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃』は『マッドマックス 怒りのデスロード』と同じ映画説。

批評・感想 マッドマックス


2016年4月16日(土)公開!『映画クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃』 本予告

 

あらすじ

『映画クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃』公式サイトより>

毎晩、楽しい夢が見られる、ユメミーワールド。何でも叶う夢の世界の訪れに、しんのすけたちは喜びいっぱい!・・・だったのに、突然、楽しい夢は悪夢の世界へと姿を変えた!時を同じくして、春日部の街にやってきた少女・サキ。しんのすけたちカスカベ防衛隊の仲間に入り、悪夢と立ち向かうと約束するが、サキにはある秘密があった・・・

 

感想(ネタバレ)

これは『マッドマックス 怒りのデスロード』と同じ映画では…!?

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まさか、子ども向けアニメ映画が、マッドマックスというバイオレンスで過激な映画と同じ映画であるはずがない。と疑いを持つ方ぜひ私の説明を読んでいただきたい。本当なんだ。信じてほしい。

 

野原しんのすけ=マックス説

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野原しんのすけの特徴は、主人公であるにもかかわらず真っ当な行動をせず、作劇上のセオリーが通じないことである。いわゆる”主人公らしい”行動をしないのだ。彼が行動を起こすのは個人的な”おふざけ”のための場合が多い。今作も例外ではなく、彼はいつも通り奔放に下ネタギャグを連発している。

 

一方マッドマックスの主人公マックスも「自分さえ生き残ればいい」という個人的な感情から、困難に陥った者からも貴重な水や車を奪ったりする。この利己的な姿勢は、物語の主人公=ヒーローとはかけ離れた存在だ。なので、こちらもしんちゃん同様、”主人公らしくない”主人公である。

 

アンチヒーロータイプの主人公なら他にもたくさんいる。しかし、主人公を取り巻く登場人物たちの関係性の配置が、ユメミーワールドとマッドマックスは酷似しているのだ。

 

サキちゃん=フュリオサ説

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ふたば幼稚園に転校生がやってきた。名前はサキ。彼女のミステリアスな雰囲気に夢中になった男子たちが群がるが、気にも留めないサキちゃん。それどころか「おバカばっかり!」と男子を一蹴する。サキちゃんの登場に全く動じないしんのすけは、ケツで割り箸を割る芸を披露し、「おバカ!」とサキちゃんにケツをぶっ叩かれる。

 

ここで思い出しはしないだろうか。マッドマックス 怒りのデスロード』でマックスとフュリオサが対面したシーンを。後に仲間となる二人だが、初対面のときは生死をかけた大喧嘩を繰り広げている。フュリオサは自身の命、そして女性の尊厳をかけて。マックスはただ自分が生き続けるために格闘をするのだ。

 

このフュリオサとマックスの関係性、サキちゃんとしんのすけの関係性と同じではないか!サキちゃんは自身のプライドをかけて、しんのすけは自分の大好きな”おふざけ”をし続けるために、両者は戦うのである。それは「ケツを叩く」というとどめの一撃で一旦幕を閉じたが、幼稚園の中でどちらがSurviveするかという生死を分つ一世一代の戦いであったことは、容易に想像できる。

 

サキちゃんパパ=イモータン・ジョー説

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フュリオサと同じのようにサキちゃんもトラウマを抱えているた。フュリオサのそれは、悪帝イモータン・ジョーにされた”何か”であり、それによって傷つけられた女性の尊厳を取り戻すために彼の元から逃げ出した。

 

一方サキちゃんのトラウマは幼い頃の自分の誤った行動によって亡くしてしまった”母親”である。そしてその母が悪夢となって蘇ってくるのだ。悪夢に登場した母親は「あなたのせいで自分は死んでしまったのよ〜!」とサキちゃんに訴える。その形相たるや、子どもが見ればトラウマになること間違いなしの、ただの恐怖映像だ。

 

そしてトラウマを克服する障害となっている、マッドマックスのイモータン・ジョーに当たる人物、それが実の父親である貫庭玉夢彦(ぬばたまゆめひこ)だ。彼はユメミーワールドを作り出し、他の子どもから夢エネルギーを吸収することで、サキちゃんに悪夢を見せないように努力する。一見、子ども思いのいい父親のようだが、この父の行動は自身のトラウマから目を背けているだけであるということをサキちゃんは悟るのだ。フュリオサ同様、トラウマの篭城から抜け出すことを決断する。そしてそれを手助けするのが、マックス=しんのすけとカスカベ防衛隊である。

 

マサオくん=ニュークス説

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サキちゃんを救うべく立ち上がる、カスカベ防衛隊の一員であるマサオくん今作ではさほど目立った活躍はないが、実は他のカスカベ防衛隊とは異なる意味を本作にもたらしているのである。というのも、カスカベ防衛隊はユメミーワールドにはびこる”悪夢”と立ち向かうのであるが、その正体はサキちゃんの”悪夢”であるのに対して、まさお君は自身の悪夢と戦うのだ!そこだけ彼の派生したストーリーが繰り広げられ、彼は剣を振り回し恐怖を打ち負かすのである。

 

思い出しはしないだろうか?マッドマックスニュークスを。ニュークスはフュリオサの救出を手助けをしているのだが、我々は彼の成長物語に涙をしたではないか。そう、マックス、フュリオサに続くサブストーリーとして、ニュークスの物語がある。まさお君と一緒だ!よくよく考えてみれば、両者とも純粋で、そして坊主である!これは意識していると言わざるを得ない。

 

とにかく明るいウォーボーイズ。

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サキちゃんとカスカベ防衛隊一行は、カザマくんの夢である選挙カー、そして夢によって大きくなったひまわりとシロの背中に乗って悪夢の大地を爆走し(まさにマッドマックス!)、悪夢を食べる「獏」を探しにいく。だが、彼らの行く手阻止するべくを悪夢が襲いかかる。そのひとつが「とにかく明るい安村」だ。例の音楽が流れると例の体勢で現れ、超スピードで追いかけてくる。しかも一体だけではなく、何十何百体も「とにかく明るい安村」がいるのだ。「安心してください、履いてませんよ!」とパンツを履いていない攻撃を繰り出し、必死で逃げるカスカベ防衛隊は致命傷をくらう。

 

この一連の攻防を観て、思い出さなかった人はいないだろう。

そう、マッドマックスウォーボーイズを。

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ウォーボーイズはマックス・フュリオサたちを追いかけ回す、悪夢の手先であった。今作のとにかく明るい安村同様、大量に存在し、音楽と共にやってくるのである。ドゥーフワゴンと名付けられた車には、スピーカーが大量に積まれ、ギターを爆音でかき鳴らす者がおり、彼の奏でるハードロックな音で戦闘体勢に入るのである。まさに、とにかく明るい安村だ!よくよく考えてみれば、どちらも半裸でどちらもとにかく明るいではないか!これは意識してると言わざるを得ない。

 

この他にも・・・

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「みさえ=鉄馬の女説」や、

 

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「ひまわり=ウォータンク説など、

 

言い出したらきりがない。

ここまで来たら、同じ映画ではないということを立証するほうが難しいのではないだろうか?

 

しかし、なぜだろう。

 

マッドマックスのほうが圧倒的に面白い!!

 

今回のクレヨンしんちゃんは、劇団ひとり共同脚本ということもあってか、ギャグは面白かったのですが、ストーリーの腰は弱いですね。はい。

 

以上!!!!!!!