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”パン”って何だ!?映画に欠かせない”パン”の役割。

撮影術 映画の作り方

パン

たまに映画通の人が「あの”パン”のシーンよかったよね〜」と自慢げに言っているのを耳にして、「専門用語使ってんじゃねえ!クソが!」とイラついていませんか?

 

”パン”のシーンってなんだよ!

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こういうことか!?

 

ハハッ。無知な君に教えてしんぜよう。

 

”パン”とは撮影方法のひとつである!

 

パン=パノラマミック・ビュー(展望)の省略形。広がりのある空間を、カメラそのものの位置をまったく動かさずに、首を左右上下に動かす撮影方法のことです。要は、首振り撮影方法のこと!

 

そんなこと普段やってるわあああ!!とおっしゃる方もいらっしゃると思うのですが、”パン”が持っている効果を存分に発揮し、作品のテーマに直結した”パン”の動き(=パンニング)ができているでしょうか。”パン”をうまく使いこなせればよりドラマチックな作品に仕上げることが出来るので、ここで”パン”が作品に与える効果を抑えましょう!

 

”パン”の効果的な使い時

①舞台の紹介したい時

”パン”の使用目的としてまず考えられるのが、舞台の紹介です。作品のストーリーがどこで行われているのか?その広々とした空間を、”パン”することによって観客に結盟することができます。

 

ちょうどGoogle ストリートビューで場所を確認するような感じです。ストリートビューは”全方位型パン”の動きをするので、”パン”を理解するにはもってこいのツールですね!!

 

 

②動いている被写体を追っかけたい時

走っている人間、急スピードで疾走するスポーツカーなど、動いている被写体を追いかける際に”パン”は効果的です。

 

青春映画でありがちな、「堤防を叫びながら全速で走るシーン」は、堤防の下から被写体を狙い”パン”してます。

www.youtube.com

このラストショットがまさにそうです。自主映画あるあるなのですが、「困ったら叫んで走りがち」です。そのときは思う存分”パン”しましょう。

 

 

③意外性を出したいとき

意外にも”パン”には意外性を出す効果があります。つまり、A→Bにパンするとして、Aに全然結びつかないようなBのイメージをAの直後に見せることによって、観客に驚きを与えることができます。

 

Googleストリートビューで横にスクロールしていったら、何か映り込んでいた!!という風な驚きです。

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普通の道路を見ていて、なにげなく横に”パン”していったら、なんじゃこりゃあ!!

そういった衝撃を観客にも与えることができます。

 

この手法は、ホラー映画でも使用されることがあります。何気ない日常のショットから”パン”していくと幽霊がドーン!と出てくるパターンのヤツです。ほんとに怖いからやめてほしい。最近だと「ヴィジット」で使用されていました。

 

 

 

オシャレな”パン”

”パン”が大好きな映画監督がいます。ウェスアンダーソンです。『グランドブタペストホテル』や『ファンタスティックMr.FOX』や大傑作『ムーンライズキングダム』!!の監督です。徹底したシンメトリカルな画作りで有名なウェスアンダーソンは、A→Bと”パン”するたびに、

 

A「オシャレな画作りだな〜」→B「ぎゃっ!こっちもオシャレ!!!」

 

という驚きを観客に与えてくれます。それも90度または180度の”パン”を徹底しており、「カメラの動きもオシャレ!!!」と感じます。撮影法までオシャレにしちゃう映画監督です。

 

ぜひ、『ムーンライズキングダム』をご覧になって、これがオシャレな”パン”を味わってください〜。


『ムーンライズ・キングダム』予告編